ままごとの記憶

大宮駅の新幹線の待合室で

小さな女の子の声が聞こえてきました


「お父さんはまだ帰ってこないのね」

「早く帰ってくればいいのに」


隣で、若いお母さんがあいづちを打っています

   「そうよね~」


女の子の声が続きます

「ぶううん ぶううん ききい・・」

「ただいまぁ ああ疲れた」  女の子は一人二役になりました

「おかえりなさい 今日は楽しかったですか」

「ただいまぁ」「おかえりなさい」


女の子は、右手をお父さん、左手をおかあさんにみたてて

一人芝居に夢中になっています


小さいころによくおままごとをして遊んだことを思い出しました

初めて演じる小さな社会、疑似家族、

いつもお母さん役の子がいたり

一人で何役もやっていたり

猫やお人形も家族です


空想の世界のようで、現実的なおままごと

ままごとの「まま」はお母さんを意味するママではなく

飯(まま)のことだそうですよ


小さい子が家庭を・家族をまねて、役割を演じていく

昔は、お父さんはあまり家にいなくて

いるとすると新聞読んでいたかなぁ

おままごとの世界でも、家族はお母さんが中心になっていました


現代ではどんなおままごとをしているのでしょう


小さなままごとの世界がから、社会が見えてくるかもしれません


待合室の女の子の興味は

もう別のほうへ移っています

小さなポーチから、おもちゃの口紅とコンパクトの鏡をだして

お化粧を始めました


やさしく見守る、ままさんの笑顔が

幸せでした




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